●「造幣局の通り抜け」
[節]
浪花の空が澄み渡る
此処は大川天満橋
ずらり並んだ人手に続けば
あっという間に造幣局
桜所と言われる通りの
大阪名代の通り抜け
(語り)
大阪での桜の花見と言えば、この造幣局と大阪城がやはり人気なのであります。
特に造幣局は関西の中でも八重桜がとりわけ多く、この八重というのは開花が遅いためこれまたどっと人が押し寄せるわけであります。
[節]
人では多いが情緒は少ない
それは何故かと問うてみたらば
右に左に観光客
話す言葉は世間に名高い
声も大きく話もでかい
その上見えたる一団は
大陸からの来訪者
我らに似たる風体だけれど
話す言葉は (Ah...) ※中国語or韓国語で一喋りする(中川家調で)
(語り)
え〜こんな調子ですから警備員の誘導の声、屋台の呼び声も更に大きくなるわけであります。
館内アナウンスに至っては、そこらじゅうに設置してあるトランペットスピーカーから、夏休みのラジオ体操のようなボリウムで鳴っておるワケです。
日本語のみならばまだしも、英語、中国語、韓国語を加えて放送するもんですから、(本に)情緒もへったくれもあったもんじゃあございません。
それでもこれだけ沢山の人が来るのですから、よっぽど大阪という所は賑やかな事が肌に合うのでしょう。
[節]
これも大きく耳に残れば
桜なんぞは心に届かぬ
なれば食い気に走ろうかいの
それとも色気に走ろうかいの...(こんな感じで続く)